あらすじ:僕と藤宮さんは地下のパーティー会場で富坂市ジオフロンティア計画完成記念式典で、 ウエイターのアルバイトをしていた。災害はそのさなかに起きた。 地下から脱出する途中、藤宮さんが目の前で人が命を落とす様を見てショックで泣き出したこともあった。 それをみて、僕はここぞとばかりに、彼女を抱きしめようとしたこともあった。 藤宮さんは、時々僕に、悩みを打ち明けるようになった。 西I。Cの避難所で彼女とはぐれた。墜落した救助ヘリの様子を見に行って、誤って転落してしまったのだ。 藤宮さんはバスで先に行ってしまい、僕は藤宮さんを思い、一人で歩き始めた。 橋の崩壊をしのいだあと、東I,cについた。 そこで藤宮さんを濁流から助けたとき、ここぞとばかりに彼女を抱きしめたとき、 そのままにしておけなかった。 その後僕らは春香・一弥と呼び合うようになった。 藤宮さんは義理の母親と再会するのをとても迷っていた。 僕は、その時々で思ったことを彼女に言った。 サーカステントについたとき、僕は彼女にここまで来て、何言ってるんだ ・・・そう言った。 藤宮さんの義母、片桐芳枝さんの容態はかなり悪いようだった。 藤宮さんは芳枝さんに会っても迷っていた。 芳枝さんはそんな藤宮さんを気遣い、そして安らかに息を引き取った。 富坂駅前の広場で父親と再会したとき藤宮さんは 「お母さんが・・・ お母さんが・・・」と ずっと泣いていた。